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2021-06-30

6月の暮れ、漆の乾き。

梅雨の入りが早かった今年は、なかなか読めない気候の変動。
農業をされている方などは大変なのでしょうか。

漆を扱う身としては、この梅雨時期は色々考えることが多いのです。

温度湿度についてです。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、漆が乾くためには温度と湿度が非常に重要になります。漆、乾くといっておりますが、絵の具が乾くように液体の水分が蒸発して固まるのとは少し違っています。

じゃあどうやって硬化するのでしょう?
化学のお話なので詳しくは書きませんが、(私も完璧には理解してませんし、上手く説明できません。)なんでも、漆の持つラッカーゼ酵素によってウルシオールという脂質成分が酸化重合すると塗膜が硬化するという仕組みだそうです。この際に化学反応を活発にするために湿度が必要になるのです。
すごい簡単に、色々省くとこんな感じです。

はい、少し賢くなりましたね。

温度は24度〜28度、湿度は70%〜85%ぐらいと言われることが多いです。
しかし一概にこれでいい訳じゃないのが困ったもので。
使う漆の種類や工程によってその都度調整が必要になってきます。
例えば色漆を使って鮮やかな彩色を出すためにはゆっくり乾かす必要があるので、湿度を下げて見たり。
粘度の低い漆を塗るときはちょっと温度を下げてみたり。
このあたりの調整がバチっと決まれば気持ちいいのですが、上手くいかなくてもどかしい思いをすることもあります。

だから梅雨時期は一週間の天気予報なんかを見ながら工程の計画を立てたりもします。
そんなこと言ってられない時もありますが。

じゃあその温度とか湿度はどうやって調整しているのか、それはまた近いうちに。

2021.06.30 小泉巧

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